(一社)環境衛生施設維持管理業協会 広報部会では、2025年5月22 日(木)、23日(金) に島根県隠岐の島町の「島後リサイクルセンター」および「島後清掃センター」を訪問し、 「離島におけるリサイクルの実態、海洋ごみの実態と処理問題など」をテーマとして施設見学を行い ました。当日は広報部会会員12名が参加しました。
隠岐の島(地形、地理など)について
島根半島の北方、40〜80kmの日本海に浮かぶ隠岐の島は 、住民の住む4つの大きな島と、他の約180の小島からなる諸島です。円形で最も大きな島を島後、西南方向の西ノ島、中ノ島、知夫里島の3島を島前と呼びます。総面積は346km2で、人口は約13,000人。高齢化率(65 歳以上の高齢者人口)は上昇しているとのことです。隠岐の島への観光客数は、年間約50,000〜60,000人で推移しています。
隠岐の島はユネスコの世界ジオパークに認定されており、地球のプレート活動や火山活動などによって造られた「大地の成り立ち」、その大地の上に育まれた「独自の生態系」、私たちの歴史や文化といった「人の営み」をひとつの物語として知ることができる地域です。そして、隠岐の島の 島後に所在する隠岐空港も「隠岐世界ジオパーク空港」の名が付されています。
施設見学および全体会議
5月22日(木)は、島後の「隠岐世界ジオパーク空港」からレンタカーで移動して、隠岐の島町のごみ焼却施設である「島後清掃センター」の見学を行った後、隠岐の島町役場に伺い、広報部会の全体会議と本誌の編集会議を行いました。
残念ながら時間の関係で島後清掃センターは詳しく見学することができませんでしたが、この施設は、25t/dの焼却能力を持ち、環境に配慮した運営が行われており、エネルギー起源のCO2排出量を5%以上削減することを目指しているそうです。
その後の全体会議および編集会議では、町役場の会議室を利用させていただき、隠岐の島町環境課の原課長からご挨拶をいただくなど大変お世話になりました。
広報部会全体会議および編集会議では「環境施設マネジメント」第80号の編集企画会議を開催し、今後の誌面作りなどについて活発な意見交換をいたしました。
会議終了後は西郷港近辺にて懇親会を行いました。
翌日の23 日( 金) には、隠岐の島町のリサイクル施設である「島後リサイクルセンター」を見学させていただきました。西郷港からレンタカーで施設に向かい、施設入場後、施設内を見学させていただきながら、竣工、運転開始から今日に至るまでの期間における施設の変遷や現在の運転管理業務、維持管理業務などの状況などについても丁寧にご説明いただきました。
この施設では離島独特の状況が数多くありましたが、特に施設の方々のチームワークの良さと中央制御室のオペレーションを女性の方が行っていたことに新鮮味を持って見学させていただきました。
こちらのリサイクル施設には海洋ごみも持ち込まれるとのことですが、これらのごみは、主にプラスチック製品や漁具(網、ブイなど)、生活ごみ(主に海外から)などだそうで、ごみの量の多さや大きさ、形などで対応(圧縮など)することが非常に大変でご苦労されているそうです。
近年、隠岐の島の海岸には海流(対馬海流、リマン海流など)や風の影響などで漂着する海洋ごみの増加が深刻化しているとのことです。
その後は、レンタカーで「隠岐世界ジオパーク空港」に移動し散会となりました。最後になりましたが、今回の施設見学に際しご協力いただきました、隠岐の島町の皆様、さらに、ご案内していただきました極東サービスエンジニアリング(株)、隠岐の島ハイトラスト(株)の皆様に誌面を借りてお礼申し上げます。