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令和元年度 安全衛生部会 危険体感研修を開催しました2020年2月17日




1.目的:災害を疑似体験することにより危険に対する感受性を高め、労働災害防止能力を向上させる。
2.実施日:令和2年 2月3日(月)
3.研修先:日鉄ビジネスサービス鹿島(株)テクノプラザ (日本製鉄鹿島製鉄所内)
4.参加人数:8社 30名
5.研修内容
平成28年度から取り組んでいる危険体感研修(5回目) を一昨年と同様、上記研修施設で半日コースにて開催いたしました。災害を疑似体験することにより危険に対する感受性を高め、労働災害防止能力を向上させる目的のもと、各社より安全担当者、現場技術員、現場運転員と様々な職種の30名もの参加者が集まり研修を受講しました。
今回の研修では5種16項目の危険を体感することができましたが、すべての項目の前後に担当の講師の方からの「ご安全に」の言葉があり、安全意識の高さを感じられました。また、単なる挨拶としてだけではなく、コミュニケーションツールの一つとして重要な意味を持たせていることを学びました。

<研修開始時>
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研修は1班15名ずつの2班に分かれ、研修現場に移動しました。今回は危険体感メニューから研修グループで選択した高所危険体感(5項目)、玉掛け作業危険体感(4項目)、回転危険体感(4項目)、電気危険体感(2項目)、重量物運搬機器腰痛(1項目)の合計16項目を受講しました。以下にその幾つかについて紹介します。

①回転危険体感
回転物が見た目で感じる以上の速さで瞬時に人や物を巻き込むこと、想像以上に大きな力で一瞬にして巻き込まれてしまうこと、回転体に手で持っている物が巻き込まれてしまった場合、反射的に引っ張り返そうとし、回転体に巻き込まれてしまう恐れがあることなどを体感しました。

<回転危険体感>
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②墜落制止用器具ぶら下がり(一本吊り)体感
墜落制止用器具(安全帯)を適正な位置、不適正な位置にて装着し、装着位置が不適正な際の危険性、体の苦しさを体感しました。

<墜落制止用器具ぶら下がり体感>
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③電気危険体感
体の表面が濡れていることによる絶縁抵抗の低下を学び、実際に体を流れる電流値を大型の機器にて表示することで明確な数値として大きな差があることを実際に感電して体感しました。

<電気危険体感>
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6.参加者の感想(抜粋)
①Aさんの感想文から
座学でなく実際に危険を目撃し、体感できるので、安全に対する意識が変わった。特に感電と安全帯のぶら下がりが印象に残った。感電は自身の体に流れている電流が目に見えるので、事業所のPLCに流れている電圧の危険性を再認識した。安全帯のぶら下がりは、腹と腰骨で行ったが位置によってここまで差が出るのかと驚いた。これから現場に出る際は、今回の研修で学んだ内容を活かしたいと思う。

②Bさんの感想文から
様々な状況下での危険作業を体感できたので、慣れてしまっていた作業に危険な箇所はないのかを改めて見直すとても良い機会になった。機械を止めずに点検・清掃するという、ありがちな状況下による危険体感を再現しており、「この程度の作業なら機械を止めなくて大丈夫だろう」と思うことが危険であることを十分に理解できた。重量物を運搬する際の姿勢・注意点を学んだ。重量物が何kgあるのか、どのようにして運搬するのか、などを前もって把握・予想しておくことで安全につながることを理解できた。

この危険体感研修は、今後も東日本と西日本にて交互開催で継続される予定ですので機会があれば是非ご参加下さるようご案内申し上げます。
最後になりますが、この研修の実施にあたりお世話になった、日鉄ビジネスサービス鹿島(株)の皆様に改めて感謝申し上げます。