技術部会における平成28年度施設見学研修会が開催されました。
1. 開催日:平成28年5月26日(木)〜27日(金)
2. 見学施設
1) 水処理施設(26日)
住所 〒983-0002 宮城県仙台市宮城野区蒲生字八郎兵ヱ谷地第二
仙台市建設局南蒲生浄化センター
2) ごみ処理施設(27日)
住所 〒986-0844 宮城県石巻市重吉町8番地20
石巻広域クリーンセンター
3. 参加者数 21名
4. 施設および研修概要
1) 南蒲生浄化センター
処理方式 標準活性汚泥方式
処理能力 433,000 ㎥/日
運転管理(水処理) クボタ環境サービス(株)、水ing(株)、(株)アイ・ケー・エスのJV
[研修概要]
施設は平成23年3月の東日本大震災で高さ10.5mの津波により壊滅的被害を受けました。
(関係者は震災翌日に自衛隊のヘリコプターで救助されたそうです。)
その後、段階的な応急復旧により、最小限の処理を実施しながら、既設設備の解体、
地盤改良を経て、新水処理施設が建設され、平成28年4月より本格的に処理を開始して
います。
津波の被害で大きく変形した建物も残っている中、津波対策を取り入れて再構築された
最新の大規模水処理施設が見事に復旧した状況を確認することができました。
復興の象徴として、国連事務総長、安倍首相、G7財務大臣・中央総裁会議出席者が
当施設を視察に訪れたとのことです。
2)石巻広域クリーンセンター
処理方式 流動床式ガス化溶融炉
処理能力 230t/日 (115t/24h×2炉)
発電能力 2,700 kW
運転管理 神鋼環境メンテナンス(株)
[研修概要]
震災時、津波により、場内は1.2m浸水し、計量棟全壊、シャッター破損等のほか、多くの
制御盤、ポンプ、モータ類が水没しましたが、幸いなことに非常発電機は翌日まで稼働
できたとのことです。被災後、関連部門の応援を受け、翌月から本格的な復旧工事を開始し、
浸水機器類および土木、建築設備の復旧を進め、震災から103日目にごみ焼却運転を
再開しています。
【石巻広域クリーンセンター全景写真】
5.おわりに
両施設にて震災当時のビデオや未だに損傷を残す構造物を目の当たりにして、改めて
その甚大な被害状況がひしひしと身に伝わって来ました。復旧に向けた関係者の御努力は
想像を絶するものであったと推察致します。震災からの確実な復興状況を確認し、今後の
更なる充実が期待されます。
活きたBCPの教材としても貴重な体験ができ、大変有意義な施設見学研修会となりました。