発酵代謝物

提供: 環境衛生施設維持管理業協会 環境施設用語集

発酵代謝物　はっこうたいしゃぶつ

fermentable metabolism

微生物が有機物を分解する過程で生成される物質をいう。微生物による有機物分解は、いくつかの反応を経て中間生成物が生産され、それらがさらに分解して最終生成物となる。汚泥のメタン発酵では、汚泥中の炭水化物や脂質、たんぱく質などがまず低分子有機物に分解され、その後有機酸が生成され、最後にメタンと二酸化炭素に分解される。このときに生成される中間生成物である低分子有機物や酢酸、及びメタン、二酸化炭素が発酵代謝物である。反応の中間段階では反応を阻害する代謝物が生成されることもある。たとえば前述メタン発酵では、蛋白質が分解するときに生成される代謝物であるアンモニア高濃度に蓄積すると、メタン発酵が阻害され有機酸が高濃度に蓄積され、消化槽の機能低下を引き起こすことがある。